いよいよ肝であるVFOとMPU部分である。
DDS回路図 |
【VFO】
VFOにはDDSを採用した。すでに幾つかのサイトで紹介されている中華製DDS基板である。多少問題もあるようであるが、価格から見れば使わない手はない。今回はAD9851を使用している。AD9850でも可能であるが、上限に近いことや基準発振器に問題がありそうなことからこちらとしたのである。この基板でもスプリアス等は気になるところであるが、取り敢えず採用してみて問題があるようならそのとき検討することとしている。
尚基板上のローパスフィルタは、AD9850の基板と同じく問題があるのでLとCは交換している。この基板にはLPF付きと何も付いていない出力と2系統の出力がある。そこでLPF付きの出力を受信用VFOとし受信MIXに送っている。何も付いていない出力には外部にLPFを付加して送信用に使用している。どちらも出力は-6dBmである。
スプリアスや信号の純度に関しての実際の使用感については、次回報告する予定。
この基板の詳細については、NET上に幾つか報告されているので参照願います。
MPU回路図 |
【MPU】
DDSのコントロール、液晶表示のコントロール、ロータリーエンコーダー及び各種スイッチのコントロールにMPU(Atmel ATmega168)を採用した。開発言語は、BASCOMのBASICである。
今回の特徴的な部分は、Power-ONのコントロールである。AFボリュームのスイッチでONとなるが、スイッチをOFFしたときにいきなり電源OFFするのではなく、終了処理をCPUで行った後電源OFFとなるようにしてある。
終了処理とは、現在値をCPUのROMに書き込むことである。これを立ち上げ時に読み込み、次回Power-ONの時、前回終了時の周波数、モード、エンコーダーステップで立ち上げることができる。状態変化があった時点でROMに書き込めばよいと思うが、ROMの書き込み回数の保証が10万回となっているため、これを回避する手段として、電源OFF時にこのような処理を行っている。 もっとスマートにできる方法があると思うが、私の能力では、このような回路しか浮かばなかった。
ロータリーエンコーダーは、今回光学式のものを使ってみた。これは、以前廉価なメカニカルの場合取りこぼしが多かった為である。結果としては、やはり光学式のほうがメカニカル式より取りこぼしが少なかった。少々高いのが問題ではあるが。
分解能は25P/R。もう少し細かいほうが良いのだが、FM,AMならばそんなに国はならない。SSBであれば数百欲しいところである。
スイッチは5個(周波数ステップ、バンド切り替え、モード切替、VFO/メモリー切り替え、メモリー書き込み)である。
いよいよ次回完成報告とする予定である。