2019年7月24日水曜日

Remake VFO Controller Ver 7.10 (Arduino + Si5351)


 Arduinoを使用したVFO-controllerを製作してから3年経過した。世界各国から色々なコメントを頂き感謝感謝です。この間、受信機等の製作に合わせてそのたびに色々な種類のcontrolerを作ってきた。これには結構なパワーが必要であり、無駄も多くなっている。
 今回このことを反省し、各種機能を取り込んだcontrollerを製作した。今後色々なシステムに合わせて改良しやすいように考慮したつもりである。ただプロセッサーにArduino-nanoを使用しているため、多少動きが良くないところもある。これは今後の課題としたい。
【特徴】
 今回の特徴としてバンドというイメージがないことである。VFOは1-54MHzまで連続して可変する。最近のメーカー製リグでは当たり前であるが。スケッチを変更すれば、この範囲は変更できる。バンド切り替えがない代わりにBPF,LPF等の選択を行うようにしている。適切なBPFが選択されていないと送信できない措置も行っている。このことから60MHz位のLPFを使用すればGENERALレシーバーとして使用できるメリットがある。できれば周波数に合わせて自動的にフィルターが選択できればいいのであるが、フラッシュメモリーが不足であることと、処理スピードが遅くなりうまく表示できない。もう1ランク上のプロセッサーが必要である。
 2つ目の特徴として、メーカー製リグでは当たり前であるが、2VFO(A,B)を持ち、A=B,A/B、SPLIT機能を設けた。メモリーは最大30チャンネルとした。メモリーからVFOへの移行も可能。
 3つ目の特徴としてtransverter対応としている。このモードは28MHzをベースとして144,435MHzに対応できる。VFOとしては28MHzと動作し、表示を144,430とする機能であり、同時にtransverter制御用の出力を用意した。
 ハードウェアの特徴としてI/O増設のためI2C用の PCF8574 を2個使用しスイッチ用に8ビット、BPF,MODE情報の出力用に8ビット増設している。
 VFO発振にはSi5351を使用し、54MHzまで対応できる。また昨年ブログに掲載したdsPICを使用したPSN送信機にも対応できるように考慮している。この場合受信周波数の2倍の周波数が必要となるので最大54MHzの場合108MHzの出力となる。

【Specification】

  • Rx Frequency Range     1MHz-54MHz
  • Tx Frequency Range     1MHz-54MHz (Ham band only)
  • Emission Modes           CW,AM,LSB,USB,FM (Max 5 modes)
  • Frequency Steps          10H,100H,1kH,10kHz,100kHz,1MzH
  • Memory Chanel           1-30 Chanel
  • BPF           1-15 (MAX 15)
  • meter          S-meter , PO-meter
  これら仕様は最大値で、カスタマイズして小規模用に容易に変更できるようにしている。
【Function】
  • VFO-Mode
          VFO A=B      Copy VFO-A to VFO-B
          VFO A/B       Main VFO Change A to B  B to A toggle
          VFO SPLIT    Main-VFO Rx   Sub-VFO TX 
  • Memory-Mode
          Memory Wite     1-30CH(Friquency,Mode,Step,BPF,SPLIT)
          Memory Read    1-30CH
          Memory to VFO  Memory Cnanel copy to VFO
  • Transverter-Mode
          144MHz,430Mhz   Base friquency is 28MHz
                                     144Mhz - 146MHz (28MHz-30MHz)
                                     430Mhz - 440MHz (28MHz 38MHz)
  • Tune
    Tune   送信機調整用に例えば1kHzを音声回路に送れるように送信時に
         1kH発振ができるようにI/O出力を用意
  • Si5351 Adjust-Mode
    Turbo-switch+Power ON でAdust-modeになり,25MHzが出力される。
    周波数カウンターに接続しUP/DOWNスイッチで調整できる。
  • Turbo
    エンコーダーでの変化を10倍にする機能。
    STEP 10Hzの時に、Turboを押しながら回すと100Hz STEP
    STEP 100Hzの時に、Turboを押しながら回すと1kHz STEP

【MEMO】
  ロータリーエンコーダーを回したときに周波数表示が多少ぎこちない。これはArduino-nanoのSPI速度の問題と表示アルゴリズムのもお題だと思われる。これにはより高速なプロセッサーが必要と思う。近い将来STM32やArduino-mega,Due等に乗せ換えたいと思う。またキャラクタLCDを使用したライトなものも用意したいと思う。
動作の詳細はマニュアルと回路図を参照してください。スケッチ&manualをダウンロードサイトにUPしてあります。

73's JA2NKD








2019年5月21日火曜日

UHF Transceiver using DRA818 module


久々の投稿になってしまいました。何もしていないわけではありませんが、投稿に至る完成品がありませんでした。
 今回はお世話になっているJA2GQP OMから紹介いただいたトランシーバーモジュールを使ったハンディートランシーバーである。
 モジュールはDORJI(中国メーカー)のDRA818Uという400-470MHz用のFMトランシーバーである。この他に140Mhz帯用もある。いろいろなトランシーバーを作っているようだ。
DRA818Uの仕様は概略以下の通り
周波数範囲:400-470MHz
チャンネルステップ: 12.5kHz,25kHz
出力:0.5W,1W
CTCSS/CDCSS: Tone
電源:3.3V-4.5V サイズ:W35.6 H:19mm


この大きさで1Wトランシーバーが入っている。中国製のトランシーバーには、これらのモジュールを使用しているようだ。内部にはDSP等デジタル化されている。
このモジュールに、AF用アンプ、マイクを付けてマイコン等で制御すればトランシーバーの完成である。

【製作】
 ハンディータイプとする。ケースはタカチのバッテリーケース付きプラスチックケースLC135H-M3を使用。コントローラーはDRAの電源範囲が3.3-4.5Vなので3.3V仕様のArduino Pro mini(3.3V 8MHz)を採用。表示にはOLED128x32(I2C)、AFアンプには秋月で仕入れたD級AMP(HT82V739)キットを使用し小型化、簡略化を図った。
 基盤には、400MHz帯であることを考慮し、メッシュアースユニバーサル基板(ICB-98DSE)をケースに合わせてカットして使用。モジュールは、基盤をくり抜き収めている。
PCB
回路は、至極簡単なので回路図を見ていただければご理解いただけると思う。
Schematics
回路図はダウンロードサイトにPDFがあります。
Inside View

内部の配置は上の図を参考に。

【Arduino】
 今回はモジュールが3.3Vなので直結できるメリットからArduino Pro mini(3.3V 8MHz)を使用した。Pro miniはUSB[返還を搭載していないので、外部に用意する必要があるが、小型でありnanoと同様に使える。
  • DRAコントロール
     DRAコントロールは「ATコマンド」で行われる。
     ”AT+DMOSETGROUP=”に続いて受信周波数、送信周波数、スケルチレベ
     CTCSSコードをテキストベースで送信する。
  • PTT
     DRAのPTT端子をLOWにすると送信。今回はPTTスイッチを一度Arduinoに取り込んで、I/Oに出力しDRAのPTTをLOWにする。
  • Squelch
     スケルチスイッチをAruduinoに取り込み、一度押すとOFF、再度押すとレベル1にセットするようにしている。最大8レベルまであるが、今のところ1で十分のようだ。
  • OLED
     OLEDはI2C仕様の128x32のものを採用。周波数表示のみである。
  • Rotaly Encoder
     Rotaly.hライブラリーを使用した標準的なもので、25kHz STEPで加減算している。
これ以外にもDRAにはいくつかのコマンドがあるが、今回はシンプルな制御としている。
スケッチはダウンロードサイトにあります。

【使用感】
  出力はLPF経由後で0.5W程度。MAX1Wであるが、電源電圧が3.6V程度なのでこれくらいだと思う。また、スプリアスを規定値に収めるためにはLPFは必須である。製作は回路図に示しているようT型の簡単なものであるが、十分効果がある。
 受信感度は、思いのほか良い。FT991と比較してもさほど差がないように感じる。
やはりこの周波数ではアンテナの効果が大きいようだ。
 STEPが25kHzなので100kHz単位でないとチャンネルプランに逸脱してしまう。
その面ではいまいち使いにくい。別会社で5kHz STEPのモジュールもあるので、機会を見て2台目を製作してみたいと思う。
 このモジュールが千数百円で入手できるとは。思えば2BANDトランシーバーが数千円で売っている。







基本はより下のノイズが気になる。後日調査予定。上側はきれいにLPFが利いている。










追記(2019.05.28):
 送信試験をおこなっていたら、変調音にノイズが入ることを確認。調査してみるとOLEDのノイズであることが判明。OLEDは結構ノイズが出るとは認識していたが、今回実際問題となった。受信音には問題なかった。
 そこでスケッチを改良し、送信時にOLEDをスリープさせ表示を消すようにした。これによりノイズは消えた。ハンディータイプなので送信時に表示がなくても問題がない。
修正スケッチはダウンロードページに追加しました。(NK430_101.ino)

2018年12月4日火曜日

AD4351 PLL Board

 AliExpressでAD4351PLL基板が格安で販売されているのを見つけ購入した。
ADF4351 35M-4.4GHz PLL RF Signal Source Frequency Synthesizer Development Board Z07 という名称で出ている。価格は $18.8である。
取り敢えず動作確認を行ってみた。
このボードの仕様は
Requency range: 35MHz-4.4GHz
Power supply: DC002 Interface DC4-9V typical 5V
Output signal: 2.2-4.4GHz fundamental wave (sine wave)
Output signal interface: SMA female
Default + -50ppm 25M import active crystal
Control: three-wire SPI control pins and lead locking pin allows all state functions,
including point frequency sweep and frequency hopping, stepping to be 1K,
low frequency step can be to 0.1K, the crystal. to decide.
Size: 7.6*3.7cm/2.99x1.46inch
と書かれている。
基本発振周波数は2.2GHz~4.4Ghzでそれ以下は1/2,1/4,1/8,1/16,1/32,1/64のプリスケラーで分周して出力するようになっている。
分解能はPLLの比較周波数に依存するため、基準信号とレジストリーの設定で色々出来るようであるが、Si5351PLL並みに面倒な設定が必要だ。今のところこのPLLをVFOとする予定はないので詳細のお勉強は後回しとして、色々公開されているファームウェアを使って動作試験を行った。
 ハードウェアは、Arduino-UNO、LCDシールドとこのPLLボードの3つである。(いづれも中華製である)
これで35MHz-4.4GHzまでの発振試験が出来る。
ハードウェアの構成及びファームウェアは以下をそのまま利用させていただいた。今回はオリジナル性はまったくない。

このPLL基板には基準クロックとして25MHzのクリスタル発振器が搭載されている。+-50PPMとかかれており、試験したところ1GHzで15KHz程度ずれていた。調整も不可能である。そこで手持ちの発振器(10MHz,+-2.5PPM)を外付けとした。これで取り敢えず1GHzで10Hz誤差程度に収まっている。
 
35MHz,430MHz,2GHzの出力を見てみた。
35MHz
クロック等のスプリアスが見られるがBPFで十分削除できるレベル。想定外に綺麗である。

430MHz
スパンが広いので色々見えているが、BPF等で十分対処できると思われる。
2GHz-1
これを見るとかなり近接スプリアスが多いように見える。
2GHz-2
スパンを500MHzにすると基準10MHzのスプリアスと思われる。BPFでどれだけ削減できるか実験が必要だがコンバーターの局部発振としてなら十分使えそうだ。

我家での発振周波数としては最高値を更新。4GHzも発振していると思われるが測定限界(3GHz)を超えており確認できない。PLLのLockが頼りである。

これを使う予定としては、430MHzのトランスバーター用ローカル発振器である。28MHz親機でカバーできる範囲が2MHzなので、2MHzステップでローカル発振器を切り替えることにより430MHzの10MHzをカバーしようという企みである。
出来れば1.2Gにも挑戦してみたいものである。

しかしこれが$18.8とは驚きである。


2018年10月28日日曜日

50MHz Receiver for PSN-Transmitter

 前回ブログで紹介したdsPICによる送信機が完成したところで、QSOの為には受信機が必要だ。新しく作るのもいいのだが、早くQSOを行いということから、以前ブログで紹介した7MHz受信機を50MHz用に改造することにした。

改造の要点は、

  • 50MHzPSN送信機とトランシーブする
  • そのため送信時に受信周波数の2倍のVFO出力が出来るように改造する
  • RFアンプと混合器を7MHzから50MHz用に改造する
  • 受信機をコントロールしているArduinoのスケッチを改良しトランシーブ対応とする。
【RF&MIXER】
 回路はごく標準的なもので、RFアンプに2SK439(2SK241)、混合器に3SK73を使用。
CQ出版の鈴木氏の「無線機の設計と製作入門」を参考とした。混変調等を考えると少し弱いかと思うが、昨今50MHzも空いていることから増幅度優先で採用した。

【VFO】
 受信時は中間周波数とUSB,LSBの周波数分シフトした発振となっているが、送信時は目的周波数の2倍の周波数が必要となる。この受信機にはSi5351を使用しているので、この周波数にも対応が出来る。
 送信機にもVFOを内蔵しているが、設定をEXT-VFOとすると受信機側で自動的に2倍の周波数を出力するようにスケッチを改良している。また送信機のVFOを使用するときは送信時に受信機VFOの発振を停止している。

【Arduino】
 スケッチはVFOのところに記したようにVFO周波数コントロール部分を書き換えた。
ここで一番問題になるのは受信時と、送信周波数がぴたりと同じでなければならない。
 PSN送信機では出力周波数の2倍の周波数が必要です。このため誤差も2倍になる。
そのためには本来Si5351の基準クロックである25MHzの精度がかぎとなる。然しながらここに使われているクリスタルは汎用のもので制度は求められない。このためスケッチに誤差補正分を演算している。といっても単純に誤差分を足したり引いたりと原始的手法で対応している。十分エージングを行い、誤差分を書き込んだ。そのため広い周波数範囲ではまだ誤差が発生すると思われるが、SSBのみの範囲では十分対応が出来ている。

【送受切替】
 送信時にHiとなる信号と、外部VFOを使用する場合にHiとなる信号を送信機から受信機のArduinoに取り込み上記のような制御を行っている。この辺りはもう少しスマートな制御回路としたかったが、既に有る7MHz受信機を改造したため、多少雑な処理を行った。

【運用】
 これで送信機、受信機がそろった。最近はトランシーバーが主流であるが、久々のセパレートタイプも趣があり気に入っている。
 受信感度もFT-991と比較して遜色がない。課題としてはAGCがある。増幅怒涛が変わったことから時定数の見直しが必要のようである。これについては暫く様子を見てから手直しをする予定。
 数曲との交信を行ったが、周波数がズレていると言うレポートも無いので、送受信時の誤差は許容範囲に収まっているようだ。各局とも音質については非常に良いとの評価でさすがPSNであると実感した。また、「初めてPSNの信号を聞きました」というコメントもあった。フィルターを使わないSSBでこれほど簡単に高品質のSSBが出来上がったことに満足している。当分はメインの装置となりそうである。

 今回詳細説明はしていないので、疑問点や質問があればコメントまたはメールでも頂ければ幸です。聞こえていましたらQSOお願いいたします。

Let's enjoy homebrew.
73's
JA2NKD Ryuu






2018年10月14日日曜日

50MHz PSN Transmitter using dsPIC

 前回のブログにUPしたdsPICを使用したSSB-Generatorを元に50MHz送信機を制作してみた。
 dsPICによるPSNについては前の投稿を参照願います。
Front View

【構成】
 SSB信号は、dsPICと直交変調器(MAX2452)の2個のICで出来てしまう。従来のフィルター式のものと比べると非常に簡単である。あとは、これらを送信機とする付属回路である。これらについてはごく一般的な回路なので特段説明の必要はないと思うが、簡単に以下に纏めた。
Block diagram
  • Mic Amp
     マイクアンプはTA2001Sを使用。性能は今一歩であるが、簡単にコンプレッションが使える。

  • Mixer
     今回色々試験を行えるように外部音声入力を付けたことと、送信機試験のために1kHzの発振器を組み込んだ。(最近年のせいか口笛がにがてなので)そのためにオーディオミクサー(1/2 MC1458)を設けた。それぞれのレベル調整を半固定抵抗で行いミクサーに入力している。その後にマイクゲイン調整用可変抵抗をパネル部に設けている。その後1段の増幅器(1/2 MC1458)を通してdsPICに入力している。
     1kHz発振器は一般的なCR位相発振器で、この信号を送信機の最大出力になるようレベル調整してある。今までは外部からオーディオ信号を入力していたが、簡単な発振器を組み込むと至極便利である。

Mixer

Phase Shift
 dsPIC33FJ64GP802を使用しオーディオ信号からPSN信号(0,90,180,270°)を作っている。また300-3kHzのBPFが組み込まれており、不要輻射の無い綺麗な信号が形成される。
 詳細は前回のBlogを参照。(これを作られた上保さん(JF3HZB)にはサポートもしていただき 深謝)
 位相差信号はオーディオ帯域においてほぼ完ぺきなリサージュ波形が観測されている。(前回のBlog記事参照)
Phase Shift (dsPIC33FJ64GP802)

  • Quadrature Modulator
     MAX2452の日本語データシートには直交変調器と書かれている。このICはオーディオ位相差信号を入力しVFOから送信周波数の2倍の周波数を入力すると、SSB信号ができる非常に便利なICである。内部には発振回路もありPLL回路等と組み合わせることができるようになっている。今回は外部(Si5351)から入力している。
     SSBモード(USB,LSB)の切り替えは位相差信号を入れ替えることにより簡単に変更できる。回路図の通りリレーを使いマイコン(Arduino)で制御し切り替えれれるようにした。
     MAX2452の出力は平衡であり、レベルも低い。トランスで平衡-不平衡変換しFET(2SK439)のソースフロアで受け、その後MMIC(Monolithic Microwave Integrated Circuit)のSGA4586を使用している。以前秋月で販売されていたが、最近は見ない。この後に7Kコイル(FCZ50)2段のBPFを入れてある。これでどうにか-10dBm程度の出力が確保された。

Quadrature Modulator

  • Linear
     今回リニア部分は手抜きで、以前作成したHF用QRPリニアをそのまま使用した。構成は(RD00HHS1-RD06HHF1)である。HFでは5Wであるが、50MHzでは3W弱である。回路を見直せば5Wは出せると思うが、QRPとしてはちょうどよいので、このままとしている。

Linear Amp
  • Control
     送信機としてのコントロール回路として、Arduino-UNOを使用。UNOと言っても既製品のボードではなく、ATMEGA328にUNOのブートローダーを書き込んだものを単体で使用し、省スペース化を図った。これ用の基板はaitendoで販売されている「あちゃんでいいの」を使用している。表示はキャラクタLCD(2x16)にI2Cインターフェース(PCF8574A)を使用しArduinoに入力、VFOもI2Cで使用できるSi5351を使用。これに夜rArduinoのI/O端子も節約できる。
     VFO周波数は出力周波数の2倍の周波数が必要なので、この意味からもSi5351が適任である。Si5351から出力された信号は、7kタイプのコイルボビンで100MHzに同調させたものを2個使用したBPFを通してMAX2524に入力している。
     今回「TUNE」というスイッチを付け、押している間だけ1kHzオーディオ信号を発信させ、同時に送信状態として試験できるようにした。


Control (Arduino ATmega328)
  • Other
     今回dsPICを使用したPSN送信機として初めての製作なので、色々実験ができるようにした。1kHzOSCもその一つであるが、コイルをプラグインにして他の周波数でも実験できるようにした。プラグインは写真のようにユニバーサル基板にピンヘッダーを付けてソケットに差し込む形とした。
     また、受信機とのトランシーブを考慮して、PTT,VFO切り替え、モード情報をコネクタに用意してある。これに対応できる受信機が次の目標となる。
     またこの製作を基礎にオールバンド送信機を製作したい。
【動作】
  ローカル局に音質モニターをお願いしたところ、非常にクリアで音質に問題はないとの評価をいただいた。やはり想定通りPSNはいい音のようである。
 また、フィルター式と違い調整個所がなく、キャリア漏れや、逆サイドの漏れも感じない。製作が簡単で、性能がいい送信機となったようだ。
 これが実現できたのも上保さんの作られたプログラムのお陰である。サジェッションを含め 深謝
Back View

【参考回路図】
 回路図を以下に掲載




It is hard for me to write in English, so I write it in Japanese. If you have any questions, please write an email or comment.
I'm sorry
Let's enjoy homebrew.
73’s
JA2NKD Ryuu

2019.02.28 Mixer schematic corrected

2018年8月11日土曜日

Experiment of AF_PSN using dsPIC

 JF3HZB 上保さんがdsPICを使用したPSN(Phase shift Network)を公開された。
これはdsPICというDSP機能付きPICを使用しAFの位相差信号(0° 90° 180° 270°)を作り出すものである。従来アナログ式ではオールパス、PPSNといった方式で位相差信号を作り出しているが、オペアンプやCRを大量に使用したもので製作が大変であった。これをDSPで実現したものだ。またその性能は帯域全体で実現されている。アナログ方式では実現できない。それがこのIC1個で実現されていることは素晴らしい。勿論昨今のSDRなどでは同様のことが出来るのだが、私には製作が困難だ。
 かなり以前に位相差AF信号でSSBを発せさせることが出来るIC(位相差変調器)をオークションで購入していたこともあり、これを活用できる。
 早々実験をしてみた。

【dsPIC】
 詳細はJF3HZB上保さんのBlogにあるので参照されたい。
 普段はArduinoしか使っていないのでdsPIC(PICを含めて)まったくの無知である。
 公開されているソースファイルをコンパイルしdsPICに書き込む為PICメーカーサイトからMPLAB X IDE(無償)をパソコンにインストールしなんとか書き込むことができた。
 ここで使用したdsPICはdsPIC33FJ64GP802というものだ。

【位相変調器】
 使用したICはMAXIM製のMAX2452である。このICはかなり以前、偶々オークションで見つけて落札したものである。落札当時はAF位相差信号を作るためオールパスやメリゴ等の方式しかなかったため製作が面倒で死蔵品となってた。
 外部入力または自励発振で得たRF信号を内部でAF位相差信号と混合してSSBを出力を得ることが出来る。RF信号は目的の出力信号の2倍の周波数となる。ハイブリットで作る場合は、RF位相差信号を作りDBMを2個使うことになる。
 同様のICとしてNECのuPC8101GRやシーメンスのPMB2205というものがCQ出版「実験して学ぶ高周波回路」に掲載されている。参考にされたい。確か以前JA9TTTさんもuPC8104の紹介をされていたと思う。これにも同等の機能があるようだ。
 これらのICは殆どがディスコンとなっているので入手が難しいと思われる。最近お世話になっているJH8SSTさんがebayで購入されたので、探せばまだあるかもしれない。

【回路】
 今回の実験はマイクアンプにTA2001Sを使用しdsPICでAF位相差を作りMAX2452に入力。外部信号発生器からVFOとしてMAX2452に入力して行った。
 MAX2452の出力はトランジスタ2段非同調としている。この回路は「MAX2452 SSB」でWeb検索で見つけた「SSB modulator covers HF band」を参考にした。

      2018.08.12 8pinにバイアス追加(回路図修正済み)

【実験】
 AFジェネレータからマイクアンプに入力しdsPICの出力を見てみた。(写真参照)
pin26から0°、pin25から-180°、pin24から-90°、pin23から-270°が出力されている。
0°を基準に各信号を表示してみると綺麗に位相差が出来ている。0°と-90°でリサージュを見てみた。1kHz以下で少し変形が見られるが、概ね良好な円が表示された。(上保さんのアドバイスで改善 下記に追記)また、バンドパス機能が働いているため200Hz、3100Hzでは信号が完璧にカットされている。アナログフィルタでは実現不可能である。

 この4信号をMAX2452に入力したところ無事にSSBが出力された。

 写真は2信号を入れたときの出力信号である。SSB信号が出来上がった。出力レベルは、VFO入力レベルを変更(-10dBm~+5dBm)しても変化は無かった。また周波数としては最高100MHzを入力し50MHzを出力できた。
ただ出力20Mhzより高くなるに付けて出力レベルが6dB程度下がる。この辺りもマルチバンドで実用化する場合には検討を要する。また、入力後暫くすると波形が少し乱れる
(上保さんのアドバイスで改善 下記に追記) 原因は不明。これから信号レベル、インピーダンスマッチング等詳細に調整が必要かもしれない。

 今回は簡単な実験なので正確なレベル等は測定しなかったので、傾向として参考にされたい。
 フィルターも使わず、IC2個(dsPICと変調用IC)、これにリニアをつければ高品質なSSBが出来そうである。SDRなどは私には無理であるが、これならば実現できそうである。
 このような素晴らしいものを公開されたJF3HZB上保さんに感謝申し上げたい。
 是非これを実用機として作り上げたいと思う。

追記(2018.08.12)
 早々上保さんよりコメントを頂きました。リサージュ及び出力波形の乱れは、dsPICの8pin AF入力が信号源からコンデンサー結合で入力されているため、8pinの電位が安定しないことによるとの事で、8pinに1/2Vccのバイアスをかける事により改善された。
 全音声帯域で綺麗なリサージュとなり、出力も安定して綺麗なSSBが出力された。
 これで送信機の製作に弾みがつく。
 上保さん誠に有難うございました。
 改善後の波形を以下に添付