外観 |
【部品】
できればできるだけレトロにと思って探してみたが、それほどのものはなかった。大昔転勤の時に真空管関連は、処分してしまった。残念である。
トランジスタの古いもので2C92、2SC22が出てきたので、これで作ることとした。
送受切り替えにシーメンスキースイッチを使用した。昔の機械についていたものではなく、秋葉原のジャンク品を数年前に購入したもので、アクリルケースに入っており、スナップもしゃれた赤いものである。このスイッチはパネル写真で上にするとロック、下にするとノンロックとなった優れものである。(写真参照)
回路図 |
回路は、「トランジスタ活用ハンドブック 昭和43年発行 丹羽OM著」を基本としている。特に特徴は無いが、2ステージで10W位出せるというSSBには無い簡便さである。但し変調回路が結構重たい。今回は手抜きで変調回路部分はIC71(アイコム50MHzトランシーバー)のジャンク品からそのまま頂いてしまった。
発振回路はピアスCBの水晶発振としている。トランジスタは2SC22を使用。データシートにはVHF中出力増幅用とある。PC13Wもある。これだけで0.5W~1W位出力可能である。QRPならば1石でも可能となる。
水晶発振子 |
発振回路のコイルは東光ものコイルタイプのボビンを使用し1次側18回巻きとしている。タップはコールド側から3回、6回、9回と作り動作試験を行ったところ3回の時出力が最大となったのでここを使用。2次側は、2回、3回、4回、5回、6回と試したところ4回、5回の時が最大となったので4回巻きを採用した。
トランジスタとスペーサー |
出力回路には、ローパスフィルタが必須である。2倍波低減極付きとし電波法をクリアさせている。
ケースは、タカチのMB-7(W160 H85 D250)
を使用。放熱板兼サブシャーシーは、W100xH200 1.5mm厚(ハンズの定尺品)2枚 基盤はサンハヤトのユニバーサル基板(ICB88)を使用し極力加工を少なくしている(手抜きとも言う)
【性能】
電源電圧13.8Vで7W 17Vで10Wであった。概ね設計値であった。実送信でのモニタはこれからである。
LED点滅回路 |
パネルについているパイロットランプ(LED2
個)は、電源ONで点灯。送信時交互に点滅するようにしてみた。点滅回路は、最近であればマイコンで簡単にできる。ちょっと前ならタイマーICの555等で簡単にできる。
今回は基本に戻って非安定マルチバイブレータで製作してみた。送信状態にするとパカパカと点滅する。個人的な好みでスピードを調整すればいい。ちょっと鬱陶しいかもしれないが、送信しっぱなしの防止にはなるだろう。基本的回路を思い出すには面白いかも知れない。消灯→点滅→消灯が普通であるが今回は、点灯→点滅→点灯とする必要があるので一捻りする必要がある。今回PNPタイプのデジタルトランジスタで反転させて実現している。
この送信機を作ってはたと気づいたのだが、これと連携する受信機が無い。トランシーバーかBCL受信機しかないのである。その為せんよう受信機を作る必要ができてしまった。次回受信機を公表できるよう頑張ります。