かなり以前から、ebayやaliに気になるキットが出ている。youtubeにも色々投稿されている。それは6BAND6.1 SSBと言われているキットである。チップ部品を使用しており非常にコンパクトで且つ6バンド(3.5,7,10,14,21,28MHz)で値段も数千円であり、思わずポチってしまった。といってももう半年も前のことである。
今回重い腰をあげ、老眼鏡をはめて作り始めた。
詳しい仕様等も判らず資料もついていない。販売商品ページにリンクが有り、そこにある資料を参照しろということのようだ。
回路図を眺めてみると定番のSA602を3個使用したもので特段特殊ではないようだ。
受信はFETアンプ1段(回路図では省略されているようだ)ミクサーにSA602(実際はSA612が入っている)そのあと1段IFアンプ(FET)、クリスタル5個のフィルター、さらにFETのIFアンプ1段し、SA602(SA612)で検波。送信はSA602(SA612)で変調しフィルタに入りFETアンプ1段増幅しSA602(SA612)でVFOとミックスし目的周波数を得る。入出力にはバンドパスフィルタがあるが、どうも今一。
取敢えず部品配置表とにらめっこでチップ部品を取り付ける。しかしここで問題発生。示された配置表と基板が少し違う。どうもバージョンの違いのようだ。回路図とマニュアル(G0CWA著 )を見ながら順を追ってつけていく。
次の問題 送られてきた部品のFET(BF998)は基板のパタンに合わない。ここにはBF998Rを使う必要がある。これは非常に大きな問題である。幸いお世話になっているJA2GQPさんからインフォメーションがあったので新たにAliに手配しておいた。さらにリレーが4個使われているが、これが中古取り外し品である。
このようなキット販売が許されるのも中華ならではかも知れない。
一通り部品がついたら試験である。
受信は取敢えず7MHzで信号が入感、しかしモガモガ。BFOの周波数が合っていない。VFOが15MHzでIF8MHzなのでLSB受信の為には8MHzの下側7.9985MHzとする必要があるが、VXOコイルがマニュアル通りだと下がりきらない。仕方なく巻き直す。7Kコイルの溝に5回x5溝とした。これでも7.5uHしかなかったが、何とか7.9987KHzとなたのでOKとしている。経験的には10uH以上必要と思う。これで快調に復調できるようになった。
フィルターはバリキャップを使用し可変となっている。フィルタ単体で試験してみると波形はリップルが大きい。聞いてみて特に問題は無く聞こえているので、今のところオリジナルのままとしている。AGCはAFボリュームの出力側から取られているので、ボリュームを回すとレベルも変化してしまう。またSメータ出力が無いので外部にAGC回路を別途儲けAGCとSメータ出力としている。
送信は各バンド多少の差異はあるが-30dBm~-25dBm程度であった。またキャリア漏れもあるが、調整が出来ない。
入出力のBPFもピークはでるものの、どうも旨くマッチングしていない感じである。
キットとしての再現性はお世辞にも良いとはいえない。
取敢えずこの状態でVFO,リニアを付けてトランシーバーとして組んでみた。
VFOには以前紹介したマルチバンドVFO(NKD_VFOVer3)を使用。殆どオリジナルのままであるが、6バンドに変更している。詳しくはリンクのページを参照してください。
リニアは私定番の三菱パワーFET(RD00HHS1,RD06HHF1)を使用し5Wを目指す。
しかしキットからの出力が-30dBm程度なのでこの2段ではまだ20dBくらい不足している。しかしストレート3段アンプも発振等怖い感じである。現状キットからの直接入力で1W以下しか得られない。MMICアンプを追加しようか悩むところである。
出力用LPFは、3.5MHz,7MHz、10-14MHz、21-28MHzの4回路としコンパクト化した。
Arduino nanoを使ったコントロール回路は、NKDVFOVer3のものをそのまま使用しているが、BAND情報、MODE情報をキットに引き渡すことと、LPF切替のために使うことから 3 to 8 Demultiplexer(BAND情報用)と 2 to 8 Demultiplexer(MODE情報用)のあとにデジタルトランジスタを使用して出力させている。ちょっと大げさかもしれないがキットの切替信号入力にはフォトカップラーが使用されており結構な電流を流すようになっているためである。
少々雑に記したが、課題をまとめると
1.FETにはBF998Rが必要で別途手配を要す。
2.VXOコイルの定数見直し
3.BPFの定数見直し
4.中古リレーは新品としたい。(現時点では鈴商で入手可能 @250)
5.キャリア漏れがある
6.フィルターのリップルが多い
7.送信出力レベルが低い(-25~35dBm)
8.Sメータ出力がないこととAGCが今一なので改良
9.まともな回路図、部品配置図がない(見つからない)
最終目標の5W出力が得られていないが、受信部は完成し快調に受信できている。非常にコンパクトに出来ており再現性がよければいいキットになると思うが、現状では製作のハードルが高いと言わざる負えない。まだまだ手を入れる必要があるが、時間が掛かるので、現状でブログアップすることとした。
Because it is hard to write in English, only the assignment is shown below.
Please send me a comment or e-mail if there is something you do not understand.
1. BF998R is required for FET and it is necessary to arrange separately.
2. Constant review of VXO coil
3. Constant review of BPF
4. I would like to use used relays as brand new.
5. There is a career leak
6. There are many filter ripples
7. Transmission output level is low (-25 to 35 dBm)
8. Since there is no S meter output and AGC is now one, improvement
9. There is no decent circuit diagram, parts layout diagram (not found)
At the present time, the final target of 5 W output has not been obtained. I am going to improve it in the future, but since it takes time, I blogged up the present situation
73's
DE JA2NKD
今回重い腰をあげ、老眼鏡をはめて作り始めた。
詳しい仕様等も判らず資料もついていない。販売商品ページにリンクが有り、そこにある資料を参照しろということのようだ。
回路図を眺めてみると定番のSA602を3個使用したもので特段特殊ではないようだ。
受信はFETアンプ1段(回路図では省略されているようだ)ミクサーにSA602(実際はSA612が入っている)そのあと1段IFアンプ(FET)、クリスタル5個のフィルター、さらにFETのIFアンプ1段し、SA602(SA612)で検波。送信はSA602(SA612)で変調しフィルタに入りFETアンプ1段増幅しSA602(SA612)でVFOとミックスし目的周波数を得る。入出力にはバンドパスフィルタがあるが、どうも今一。
取敢えず部品配置表とにらめっこでチップ部品を取り付ける。しかしここで問題発生。示された配置表と基板が少し違う。どうもバージョンの違いのようだ。回路図とマニュアル(G0CWA著 )を見ながら順を追ってつけていく。
次の問題 送られてきた部品のFET(BF998)は基板のパタンに合わない。ここにはBF998Rを使う必要がある。これは非常に大きな問題である。幸いお世話になっているJA2GQPさんからインフォメーションがあったので新たにAliに手配しておいた。さらにリレーが4個使われているが、これが中古取り外し品である。
このようなキット販売が許されるのも中華ならではかも知れない。
一通り部品がついたら試験である。
受信は取敢えず7MHzで信号が入感、しかしモガモガ。BFOの周波数が合っていない。VFOが15MHzでIF8MHzなのでLSB受信の為には8MHzの下側7.9985MHzとする必要があるが、VXOコイルがマニュアル通りだと下がりきらない。仕方なく巻き直す。7Kコイルの溝に5回x5溝とした。これでも7.5uHしかなかったが、何とか7.9987KHzとなたのでOKとしている。経験的には10uH以上必要と思う。これで快調に復調できるようになった。
フィルターはバリキャップを使用し可変となっている。フィルタ単体で試験してみると波形はリップルが大きい。聞いてみて特に問題は無く聞こえているので、今のところオリジナルのままとしている。AGCはAFボリュームの出力側から取られているので、ボリュームを回すとレベルも変化してしまう。またSメータ出力が無いので外部にAGC回路を別途儲けAGCとSメータ出力としている。
送信は各バンド多少の差異はあるが-30dBm~-25dBm程度であった。またキャリア漏れもあるが、調整が出来ない。
入出力のBPFもピークはでるものの、どうも旨くマッチングしていない感じである。
キットとしての再現性はお世辞にも良いとはいえない。
取敢えずこの状態でVFO,リニアを付けてトランシーバーとして組んでみた。
VFOには以前紹介したマルチバンドVFO(NKD_VFOVer3)を使用。殆どオリジナルのままであるが、6バンドに変更している。詳しくはリンクのページを参照してください。
リニアは私定番の三菱パワーFET(RD00HHS1,RD06HHF1)を使用し5Wを目指す。
しかしキットからの出力が-30dBm程度なのでこの2段ではまだ20dBくらい不足している。しかしストレート3段アンプも発振等怖い感じである。現状キットからの直接入力で1W以下しか得られない。MMICアンプを追加しようか悩むところである。
出力用LPFは、3.5MHz,7MHz、10-14MHz、21-28MHzの4回路としコンパクト化した。
Arduino nanoを使ったコントロール回路は、NKDVFOVer3のものをそのまま使用しているが、BAND情報、MODE情報をキットに引き渡すことと、LPF切替のために使うことから 3 to 8 Demultiplexer(BAND情報用)と 2 to 8 Demultiplexer(MODE情報用)のあとにデジタルトランジスタを使用して出力させている。ちょっと大げさかもしれないがキットの切替信号入力にはフォトカップラーが使用されており結構な電流を流すようになっているためである。
少々雑に記したが、課題をまとめると
1.FETにはBF998Rが必要で別途手配を要す。
2.VXOコイルの定数見直し
3.BPFの定数見直し
4.中古リレーは新品としたい。(現時点では鈴商で入手可能 @250)
5.キャリア漏れがある
6.フィルターのリップルが多い
7.送信出力レベルが低い(-25~35dBm)
8.Sメータ出力がないこととAGCが今一なので改良
9.まともな回路図、部品配置図がない(見つからない)
最終目標の5W出力が得られていないが、受信部は完成し快調に受信できている。非常にコンパクトに出来ており再現性がよければいいキットになると思うが、現状では製作のハードルが高いと言わざる負えない。まだまだ手を入れる必要があるが、時間が掛かるので、現状でブログアップすることとした。
Because it is hard to write in English, only the assignment is shown below.
Please send me a comment or e-mail if there is something you do not understand.
1. BF998R is required for FET and it is necessary to arrange separately.
2. Constant review of VXO coil
3. Constant review of BPF
4. I would like to use used relays as brand new.
5. There is a career leak
6. There are many filter ripples
7. Transmission output level is low (-25 to 35 dBm)
8. Since there is no S meter output and AGC is now one, improvement
9. There is no decent circuit diagram, parts layout diagram (not found)
At the present time, the final target of 5 W output has not been obtained. I am going to improve it in the future, but since it takes time, I blogged up the present situation
73's
DE JA2NKD
9 件のコメント:
こんにちは 初めまして。
自分も入手して工作していますが、回路図が読みにくくて困ってました。
検索したらFaceBookにグループがあって、そこのファイル保管棚にもう少し
読みやすいのがありました。
JE2IMS/1
私も、最近購入し作っているのですが
トランジスタの判別どうしていましたか?
コメントありがとうございます。
998と998Rでは、pinの配置が違います。pin1が他よりも大きいです。
その位置がどこかで判断できます。データシートを確認してみてください。
NKDさん、コメントありがとうございます
早速確認いたします
JA7LGC 阿部
入手したキットは998Rが入っていました。
それはよかったのですが 1個とりつけてから
残りのFETが見当たらない 大ショック
コンパチ品を注文しました
なかなかうまくいきませんね。
頑張ってください
やっとFetが届きました。BFOの周波数ですが
どのようにして確認されましたか?
手持ちのカウンター感度が悪いようで
FET到着よかったですね。くれぐれもpinを間違えないように。
VFOですが、DDSの出力直接ではカウンターによってカウントできないかもしれません。
私はその場合広帯域AMPをつないで増幅して確認しています。
頑張ってください。
JA2NKD
ありがとうございました 早速組立調整 開始します
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